パピヨンを飼うことについて

昔のパピヨンは垂れ耳が主流だった?パピヨンの系統

papillon
パピヨンの誕生はドワーフ・スパニエルという犬種に起源があります。
この犬種は16世紀のヨーロッパで、主に貴族階級から人気を博していました。

当時の絵画にも描かれていることが多く、いかに深く親しまれていたかを窺い知ることができます。
そんな中、ドワーフ・スパニエルの改良が行われ、その際に誕生したのがパピヨンです。

なお、パピヨンという名は、かの有名なマリー・アントワネットが命名したと言われており、
彼女自身からの寵愛も受けていたことは有名な話です。

また同じく有名なフランスのルイ14世からも愛されていたことで、一躍人気の犬種として知られるようになっていきました。
ちなみにパピヨンというのは、蝶という意味を持っています。まるで耳が蝶のように見えるため、このような名称を付けられたと言われています。

蝶のように見える

ただ、当時のパピヨンは今とは外見で大きく異なる部分があったのです。
現在ではピンと立った耳が特徴の犬種ですが、初期の頃は垂れタイプが主流でした。

では、なぜ立ちタイプが誕生することになったのか、理由はチワワやスピッツなどとの交配があったからです。
それによって現代に見られるパピヨンの特徴でもある立ち耳が誕生し、今のスタンダードにもなっているのです。

なお、立ちタイプに統一されているのかと言えばそうでもありません。
垂れタイプが誕生することもあり、いずれも認定を受けています。比較的人気となっているのは立ち耳です。

垂れ耳

ちなみに垂れタイプのパピヨンは、アメリカではファーレーヌと呼ばれています。これはフランス語で蛾を意味する言葉です。
他にもヨーロッパでは、エパニエルナンやコンティネンタル・トイ・スパニエルという呼ばれ方もされており、場所によって
複数の呼び名を有しているのも特徴的と言えます。

現代のような立ち耳のパピヨンが登場したのには、こういった経緯があるからです。
垂れ耳も魅力的な外見ではあるものの、活発な印象の立ち耳に強い印象を持つ人も多いことでしょう。